路頭に迷った大学生が立てた1年間で500人と出会う目標

理工学部の4年生がたくさんの出会いを通してどう変化するかを大公開!ブログを読んだ方も、ぜひ行動を起こしてほしい!届けこの思い!

17:本日お会いした人~杉若恵亮さん~

こんにちは!

ちょっと前に「周りを気にしなくていいように仕切りがあるラーメン屋で有名な~蘭に行ってみたら、

異様な雰囲気で変に静かすぎて怖くて、逆に周囲が気になって仕方がなかった木村太一です。

しかも女性(大学生ぽい)の1人ラーメン率高し。

 

 さて巷で噂になってそうな気がする「1年間で500人プロジェクト」も好調で、

今回は「杉若恵亮さん」というお坊さんとお話することが出来ました。

杉若さんとは、以前番外編でご紹介した山口隆太くんの繋がりでお会いすることができ、

この度、1対1でお話が出来て大変嬉しく思います。

杉若さんはお寺の長男として生まれ、外大に通ったり龍谷大学の聴講をしていた時期を経て、22歳でデザインの専門学校に入学。

卒業後は本格的にお坊さんの道を歩み始め、現在では日蓮宗法華寺の住職をする傍ら、ボンズクラブという誰でも参加OKの自由に語り合う機会の提供や、国境なき僧侶団という活動もされています。

 

杉若さんの人物像を知っていただくため、対談の際に出てきた名言から紹介しましょう。

 「高校時代はテニス部で大学からスカウトが来ました」

「私は師匠に365日中365日ぐらい怒鳴られていました」

「小中校時代は門限までに帰って1日の報告をするのが日課でしたね。」

「ハッキリしゃべれ!歯を食いしばれ!などと怒鳴られました」

「大学の時に反抗期が来ました」

「私はひねくれ者なところありますから。」

「夢は叶わないというのが大前提だから、そのためにコツコツと目標をこなして いくのがいいのです。」

 と、たくさんありますが、この日最大の名言は最後に書くとして、世間ばなしから対談へと変わっていきました。

 

僕「杉若さんが子どもの頃は厳格な家庭が嫌だったとのことですが、その心境が変わったきっかけはありますか?

 

杉若さん「大学に入ってからかなぁと思いますね。私にとっては怒鳴られる家(寺)とは違って学校はオアシスです。特に時間にユルい大学は楽しい~!学園祭の準備で(帰りたくなかったのもある)ずっと帰らなくて、1ヶ月ほどしてやっと帰った時には、カミナリを超えるカミナリを落とされましたね。その時に家を飛び出して、まあ瞬発的家出みたいにね。それがお釈迦様やとなぜか出家になるんやけどな。まあ家飛び出して、けどその夜にこっそり帰ったら置き手紙があった。「自分の心をもう一度見つめなおせ。良いことであれ悪いことであれ、自分の心と向き合うことも大切である」と。その時に親が大切に育ててくれてたんだと、愛情が伝わってきて号泣したわけ。それからは相変わらず怒鳴る師匠にも、不思議と耐えられるようになりました。」

 

僕「大学時代も怒鳴られてたんですか!笑」

 

杉若さん「怒鳴る師匠は現在進行形。今でも怒鳴ってばっかり。まあその大学時代にハッと気付いたのが変わったきっかけです。」

 

僕「エネルギーが有り余る師匠(親父)なんですね!杉若さんが26歳で僧侶一筋となり28歳で住職になり、それからの活動についてはいかがですか?」

 

杉若さん「私は仏教界の問題点を考えてみたら、それは仏教が浸透していないことだと思ったんですよね。なぜかというと広める努力をしていない。「自分たちはチラシ作るだけで配るのも誘うのも他人まかせ」ではいけません。たいていの人が法事の時しか寺に行かないって寂しいことですよね。 法事の説法もマニュアル化されてたり、心がこもってないことも多いです。多くの人々は、最近悩んでるしボンサンに相談しに行こうとか、まずボンサンと知り合う機会すら少ないですよね。」

 

僕「そうですね~!僕も今日初めてボンサンと話しました!確かに仏教の浸透は課題ですね。」

 

杉若さん「多くの人は「法事で寺行くしいいじゃないか」というけど、それは仏教が心に届いてない。仏教はもともと哲学であり、それが何千年と経ってる間に宗教色が強くなっただけで、本来は我々がどうあるべきかを問う手段としての仏教哲学なわけです。」

 

僕「我々がどうあるべきか。本来は哲学だったんですね!そういえば先日のボンズクラブでは、「人間は自由に生きて良いし何を選んでもよい。ありのままに!」とおっしゃっていましたが、それを「自己中心的・傍若無人」と誤解する人が少なからずいます。それについてはどうお考えですか?」

 

杉若さん「それも、本質を知ってるかということです。人間という高等な哺乳類は、自分に対してするべきことと他人に対してするべきことの2種類が存在しますよね。それをした上で自由にするのと、自由という名のもとに無茶苦茶するのとは違います。人を殴るなんてのは犯罪で、人の感情を無視しています。そんな小学生にも満たない大人が多いから、そんなのを見て育った人が「自由」と聞くと「自己中心」と混同してしまうかもしれません。」

 

僕「混同してしまうのも無理はないですね。もはや「ありのまま」を蔑ろにしすぎて「自由」の意味すら知らないところまで来てるのかも知れません。」

 

杉若さん「要は、やるべきことやった上での自由なのか、ということです。たとえ自由だからといって人を刺したり通りすがりに殴ったり、それは人徳を無視した「罪」を犯してるわけで。」

  

人の心を持つことの大切さを語る杉若さんは、合間に笑いを交えつつ対談をしてくださり、よくあるお坊さんの堅いイメージはなく、むしろユーモアに溢れる方でした。

途中、プロジェクトを始めたきっかけである「将来の道」についてのアドバイスと応援も頂きました。

  

杉若さん「夢は叶わないもの。叶わないから夢なんです。イチローだって目標は達成しても夢は叶ってないと思う。だからこそ次の目標を目指せる。」 とおっしゃる杉若さん!

 最後に、杉若さんの夢について(冒頭でお約束の)大名言を語って頂きました。

 

 僕「では、杉若さんの今後の夢について教えて下さい!」

 

杉若さん「宗教がなくなることです。」

 

僕「!?」

 

名言中の名言であります。 もっと深い意味がありそうですので、どういうことか聞いてみると・・・

 

杉若さん「もともと哲学だった仏教も、年月を経て次第に宗教色が強くなってきた。今では宗教に起因する戦争もたくさんある。それでも宗教がなくならないのは、それだけ人々の心が飢えてるのかもしれません。それぞれ個人が己を大切にし相対する人々が互いを認めあい共有する空間と時間を有意義に活かし、心から満たされている喜びを感じ分かち合えれば宗教なんてもう必要としない。そんな世界にすることが夢なんです。 」

 

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大らかで大胆で、揺るぎない信念と確固たる軸を持っておられる杉若さん。

今回の90分に及ぶ対談は、「大名言」での終了となりました。

 

 

杉若さん、本日は本当にありがとうございました!

ただでさえ多忙な杉若さんの貴重な時間を割いて頂いた僕は、やっぱり幸せ者なのかも知れません。

今後ともよろしくお願いします。

 

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

  

~路頭に迷った大学生の今日の一言~

 

今の悩みなんてちっちゃいもんやで・・・